Xで投稿したあと、いいね数やインプレッション数を見て、「今回はフォロワー外にも届いた」と判断することがあると思います。
ただ、同じような数字が出ていても、誰に届き、どのような興味を持つ人から反応されたかは投稿ごとに異なります。見えている数字だけでは、その投稿がおすすめに並ぶ前にどのような経路から候補へ入ったのかまでは分かりません。
Xのおすすめでは、フォロー外から投稿の候補を探す仕組みの一つとしてSimClustersが使われています。SimClustersの仕組みを知ると、投稿後の反応を見る視点も変わります。
おすすめに並ぶ前に、投稿は候補として集められている
Xのおすすめでは、いきなり全投稿を比べて表示順を決めているわけではありません。最初に複数の経路から表示候補を集め、その後に候補を評価して並べています。
Xが公開しているおすすめアルゴリズムでは、候補を集めて並べるまでにThunder、Phoenix、SimClustersなど複数の仕組みが使われています。
このうちPhoenixは、集められた候補を評価し、おすすめに表示する順番を決める部分に関わります。Phoenixがいいね以外にどのような反応を見ているのかは、以下の記事から確認してみてください。
https://note.com/mkt_denshi/n/n50f13a89ed42
一方、今回扱うSimClustersは、評価する前の候補をフォロー外から探す仕組みです。おすすめ全体を置き換えるものではなく、候補を集める経路の一つとして使われています。
Xは、これらの仕組みを含むおすすめアルゴリズムのコードをGitHubで公開しています。
https://github.com/xai-org/x-algorithm
SimClustersで見つかった投稿も、そのままおすすめへ表示されるわけではありません。ほかの経路から集められた候補と一緒にランキングとフィルターを通ります。SimClustersから取得されたこと自体は、上位表示や表示回数の増加を保証するものではありません。
また、公開コード上ではSimClustersに関する機能が有効になっていますが、Xは設定や実験によって処理を切り替えられます。すべての利用者や表示で、常に同じ構成が動いているとまでは断定できません。
SimClustersが探す興味の近い投稿とは
Xのアルゴリズムでは、興味の近さを捉えるために「クラスター」という内部のまとまりを使っています。誰がどの投稿に反応しているかというつながりから、似た興味を持つ人や投稿をまとめたものです。
SimClustersは、こうした興味のまとまりを手がかりに、閲覧者が最近反応した投稿と興味が近い別の投稿を探します。フォローしていないアカウントの投稿でも、最近反応した投稿と興味が近ければ候補へ入る可能性があります。
SimClustersは、閲覧者が最近どこへ反応したかだけでなく、候補となる投稿へいいねした人が普段どのような話題に関心を持っているかも見ています。
つまり、投稿文に同じ言葉があるかを比べるだけの仕組みではありません。閲覧者と投稿の双方にある反応のつながりから、フォロー外の候補を探しています。
SimClustersの基本的な考え方は、X公式のおすすめシステム解説でも紹介されています。
https://help.x.com/en/resources/recommender-systems/communities-recommendations
僕はこの仕組みを意識しておくことが重要だと考えています。
本編で触れている内容
本編では、SimClustersの仕組みを踏まえて投稿後に「誰が反応したか」まで見る理由を掘り下げています。























